ハートエデュケーションセンターは、これまで虐待サバイバー本人へのセラピー教育をしてきましたが、実際にサバイバーがセラピーを受けて、過去のトラウマによる心身の症状を克服するまでには、大きく分けると以下の2つの障害があると考えます。

1)サバイバー本人の認知能力の低下
2)支援者が適切な支援をできないこと

1つ目の本人の認知能力の低下とは、防衛反応によって、痛みを感じないようにしているために、自分に生じていることがわからないという状態です。

2つ目の深刻な障害は、本来サバイバーの支援者であるはずのセラピスト、カウンセラー、ティーチャー、パートナーが、本人に何が生じているのかを理解していないため、適切な支援が出来ないということです。

これまで何度も、支援者に心ない言葉をかけられて傷ついてしまったというサバイバーの話を聞いてきました。

もちろん支援者側は、本人を傷つけようと思ったわけではない場合もあり、見方によっては、本人が勝手に傷ついたとも言えます。

ただ、そうであっても、彼らの防衛反応や認知の低下に気がつき、彼らに何が生じているのかを理解することなく、支援者として最大限に力を発揮することはできません。

サバイバーの課題は、身体に刻まれたトラウマであり、機能不全家族の心理的呪縛から逃れられていないということです。

つまり、考え方や性格の問題ではない、ということです。

これはとても大事です。

つまり、サバイバーに考え方を変えろ、性格を変えろというのは、ほぼ意味がないどころか、さらなる認知の歪みを発生させてしまうことになります。

身体に刻まれたトラウマリリースのためには、トラウマ療法が受けられればベストですが、日本ではなかなか選べるほどセラピストが存在しません。ですが、うまくいけば、マッサージやボディワークでも、緩めていくことが可能です。

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ただ、その際最も大切なことは、施術する側が、トラウマと機能不全家族の影響についてどれくらい理解しているか、ということです。

これは、実は、トラウマサバイバーだけでなく、本来すべての人に関わっていることなのですが、あまりにも核心に横たわっているため、多くの人がその周辺をぐるぐると回っているだけで、核心に手を触れようとはしません。

コーチングやカウンセリング、ボディワークが、サバイバーになかなか効かないのは、実はこの機能不全家族について支援者が知らないからだと言えます。

エネルギーワーク、前世療法などのいわゆるヒーリングと機能不正家族の課題も、無関係ではありません。

次回はそれについて。

動画コース「ハートメッセージガイダンスvol.4&5」は、家族の心理学についての講義が収録されています。

ハートエデュケーションセンター
川村法子