#035 過去に生じた傷のメッセージ
小児期トラウマサバイバーたちが関係性に苦しむのは、過去に生じた傷を癒さないまま放置していて、それが、潜在意識から過去の痛みを訴え続けるからです。誰かとの関わりを、全く違う人に当てはめて、同じように関わろうとすることを転移と言います(例えば、自分を見捨てた父との間に感じる孤独感を、ワーカホリックの夫を選ぶことで感じていて、それに苦しみながらも父との関わりを再現している、など。)。また、自分の中には絶対にあってはいけないと思っている質を、他者の中に発見して一喜一憂し、ジャッジして苦しむことを投影と言います(例えば「あの人ってこういう人よね、許せないわ!」と、本当に相手がそうかどうかはわからないのに強烈に嫌悪する。)。どちらも、過去に保護されず、痛みにさらされ続けた内なる子どもたちの叫び声です。
ハートエデュケーションセンター